2007年 08月 11日
雨後曇り時々晴れ 最低16℃ 最高26℃
収穫は始まっていないが8月の終わりには、今まだ畑にあるライ麦、小麦は収穫が終わる。収穫したあとには選別作業を経て、パン工房に運びこまれ製粉、パン焼きと進むはずなのだが、そうは行かない。 麦の収穫が済んだ後にはジャガイモ、カボチャの収穫、発送。秋播きであるライ麦の種播きもその間を縫うように行う。来月になるとそんな農家らしい仕事に怒濤のごとく追われているはず。 そんな農家のパン屋さんである”ウチ”が使っている粉は、自分で育てた麦粒を石臼で挽いたもの。(今更あえて言うのもおかしな感じがするけれども) その粉の話を少しだけ。 粒を石臼で挽くと出口から出て来た粉は、もちろん全粒粉。紛れもない全粒粉だ。容器の移し替えなどで若干のロスは出るが、ほぼ麦粒1kgに対して1kgの全粒粉が出来る。 この全粒粉のことを完全粉と呼ぶ人もいる。麦粒そのままが粉になったということからだろうか。 石臼を調整すると粗挽きや細引きの粉を挽くことが出来る。挽いた粉は、各種の篩いにかけて、1種類の粒から何種かの粉を作り出すことが出来る。 その中には、それだけではパンを焼くには不都合な粉も出る。 しかし、面白いことにそれにはそれの特徴があるわけで、使い方、組み合わせによっては無限の可能性があるような気もする。 パン屋をオープンするまでの間、その組み合わせをいろいろ試していた。 そんな”試し”の中で 「この粒ならこれがベストじゃ無いのか」 と生まれてきたのが、今、焼いているパンたちに使っている粉。 同じ粒から出来た粉だが、パンの種類によって配分を変えている。 自分で麦を作っているとその麦が育ってきた環境を知っている。もちろん自分で育てたのでどんな世話をしたのかも良く知っている。 すごく愛着のある麦粒だし、粉だ。 粒を育てて粉になるまでの一連の作業は、すごく面白いし、やりがいを感じる。 でも、毎年のこと、種を播いた後はすごく不安になる。 「無事な秋が迎えることができるのだろうか」 という不安だ。 もうすぐ収穫を迎えるライ麦、小麦を前にこの不安は、最高潮かもしれない。 断っておくが、篩った粉は、もちろん捨てたりなんてしない。 うまく完全に利用している。ウチは食べものを作る農家なんだし。 右側が50番のメッシュで篩った粉 左はメッシュの上に残ったもの この時点で麦粒の5割程度まで篩い分けられる 100番まで進めると そのまた5割 麦粒の25%ほどになる 大容量の方の石臼 中古で購入 東京の老舗 某天然酵母パン屋さんで使われていたもの ありがたいです 初めて買った電動石臼 SAMAP F100 家庭で焼いてた時からも随分活躍 今は主にライ麦製粉用に使用 これの他に大阪から連れてきた手回しの石臼あり 店では製粉体験用に使っている
by fu-sora
| 2007-08-11 22:49
| パンのコト
|
webサイト
過去の日記
パン酵房fu-sora(ホーム) パン酵房fu-sora(SHOP) イーストサイド こまくさ山村留学 白滝クロスカントリークラブ ■コメントは、必ず読ませていただいています。 ■記事に関連性の無いものと判断した場合、削除させていただくことがあります。 ご了承ください。 カテゴリ
日々のコト農のコト 麦のコト パンのコト 子どものコト 自然のコト アンナコトコンナコト fu-soraのコト 検索
以前の記事
2008年 08月2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||